お知らせ

令和6年度 中学生による「社会に貢献する税金」会長賞受賞作品を掲載しました。

「社会に貢献する税金」

(公社)杉並青色申告会会長賞受賞作品
杉並区 松ノ木中学校 3年 樋口いつきさん

sakubun_r6.jpg

「税金は公共サービスを提供してくれているんだよ。」そう聞いて私が思い浮かべたものは図書館でした。私の弟は大の本好きで週に何度も図書館を利用しています。私も時々本を借りたり、自習したりするために図書館に行きます。新しく出版された本も借りることができ、冷暖房の整った環境で勉強もできます。税金のおかげで私たちはこんなに良いサービスを受けられ、とても恵まれています。
 ですが世間では税金に対して、「高すぎる」や「負担」などのマイナスなイメージが強い印象があります。私も実際買い物をしているときに消費税の分も余分に取られているように感じてしまうこともありました。なぜだろうと考えたときに、税金の使い道として、図書館や学校などの公共施設、病院に行ったときの医療費などは多くの人が想像できますが、中には、全く想像できないようなものもあるからではないかと思い当たりました。

以前、農業支援のために交付金制度を創設するというニュースをテレビで見ました。最初は、交付金制度が何かも、農業支援がどんなものかも分かりませんでした。私の住んでいる地域には田畑はなく、農業をしている方もおらず、自分と結びつけて考えることが出来なかったからだと思います。でもよく調べてみると、農業で問題になっている働き手不足を解消するためにデジタル技術や人口知能を使って効率良く作業を行えるようにする支援ということが分かりました。調べた後では使い道がとてもイメージしやすくなりました。
 逆に、身近に感じないと、どんな問題があるのかの確認も、それが納税によりどう解決されるのかも分かりません。だから、自分とは関係のない、無駄なことにお金を払わさせられているような気になってしまっているのだと気づきました。 

私も税金の使い道には具体的にどのようなものがあるのか分かっていませんでしたが、自分で調べてみたことで興味を持つきかっけになりました。私はまだ中学生なので、買い物をする時に消費税を納めるくらいしか触れる機会はありませんが、税金の使い道を少し知ったことで、今では自分が消費税を払うことで何だか社会の役に立てているような気がしています。 

だから、身近でない問題についても目を向けてどのようなものなのか学び、税金がどんな利益を社会にもたらすのかを知ることはとても大切だと思います。必ずしも自分の利益になる訳ではなくても、必ず社会全体の利益には繋がっています。これからも、一人一人の支え合いで成り立っている様々なサービスを、感謝しながら利用したいと思います。そして私も将来働く立場になったときは、積極的に税金について理解しつつ、社会の一員として貢献しているんだという気持ちで税金を納めたいです。

過去の「杉並青色申告会会長賞」受賞作品

過去開催セミナー