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所得税の申告に関する注意点2
超簡単!税情報 2005年3月20日発行(第136号)
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□□□「超簡単!税情報 初心者のための税のいろは」□□□
発行元:社団法人 杉並青色申告会 2005/3/20 No136 読者数:4509
https://www.aoiro.org/
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皆さん、こんにちは。所得税の確定申告もようやく終わり、あとは今月末まで
の消費税申告を残すのみです。今月末が納期限の消費税の確定申告は平成16年
分で、平成14年に課税売上高が3,000万円を超えていた方です。なお、平成15
年度税制改正により、平成15年に課税売上高が1,000万円を超えた方は、平成
17年の課税事業者であり、納期限は平成18年3月31日です。平成17年は既に始
まっていますので、記帳を間違いなく進めて下さい。
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┃■身近な税の話 「所得税の申告に関する注意点 2 」 ┃
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今回は所得税の申告の所得控除に関する注意点をお話します。
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所得控除
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所得税では、税額を計算する時に課税標準から次の所得控除を差し引きます。
(1)雑損控除(2)医療費控除(3)社会保険料控除
(4)小規模企業共済等掛金控除(5)生命保険料控除(6)損害保険料控除
(7)寄附金控除(8)障害者控除(9)寡婦(寡夫)控除
(10)勤労学生控除(11)老年者控除(12)配偶者控除
(13)配偶者特別控除(14)扶養控除(15)基礎控除
※老年者控除は平成17年分所得税より廃止となります。
この中から、皆さんに関係がありそうなものをご説明します。
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雑損控除
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本人又は本人と生計を一にする配偶者その他親族で一定の範囲内のものの有す
る資産について「災害」 「盗難」「横領」により損失を生じた場合は、雑損
控除の適用を受けることができます。
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医療費控除
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本人が、本人又は本人と生計を一にする配偶者その他の親族の医療費を支払っ
た場合には医療費控除の適用を受けることができます。
(その年に支払った医療費の総額 - 補填される金額) - 10万円(又は所得
金額の合計の5%のどちらか少ない額)=医療費控除額
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社会保険料控除
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本人が、本人又は本人と生計を一にする配偶者その他の親族の社会保険料を支
払った場合には社会保険料控除の適用を受けることができます。
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生命保険料控除
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本人が、本人又は本人と生計を一にする配偶者その他の親族の生命保険料を支
払った場合には生命保険料控除の適用を受けることができます。
生命保険料控除には、「一般の生命保険料」と「個人年金保険料」の2つ控除
があり、例えば支払保険料がそれぞれ10万円以上ずつあったときは、控除額が
それぞれ5万円ずつとなり、控除額は合計10万円です。
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老年者控除
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本人の年齢が65歳以上 (平成16年分では昭和15年1月1日以前に生まれ)の人で
合計所得金額が1,000万円以下の人が適用を受けられます。
※平成17年分所得税確定申告より廃止されます。
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配偶者控除
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本人に本人の配偶者で本人と生計を一にするもののうち、合計所得金額が38万
円以下である人がいる場合に適用されます。
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配偶者特別控除
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本人に本人の配偶者で本人と生計を一にするもののうち、合計所得金額が38万
円を超え、76万円未満の場合である人がいる場合に適用されます。
※納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合は適用できません。
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Q.昔、夫を亡くしております。今まで老年者控除の適用を受けていましたが、
平成17年より老年者控除が廃止されると聞きましたが本当でしょうか?
A.老年者控除は平成17 年分より廃止されることがすでに決定しています。し
たがって、ご質問のケースの場合は、今後「寡婦控除」の適用をうけるこ
とになります。
<寡婦控除の適用条件>
1.夫と死別後、再婚をしていない人で合計所得金額が500万円以下の人
2.夫と死別又は離婚後、再婚をしていない人で合計所得金額が500万円以下の
人
3.夫と死別又は離婚後、再婚をしていない人で扶養親族又は所得が38万円以
下の子を有する人
<特定の寡婦控除の適用条件>
1.夫と死別又は離婚後、再婚をしていない人で合計所得金額が500万円以下で、
所得が38万円以下の子(扶養親族)を有する人
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Q.妻は合計所得金額が 38万円以下ですが、青色事業専従者です。この場合、
配偶者控除の適用を受けることができますか?
A.青色事業専従者の場合は、所得金額の多少に関係なく、「配偶者控除」や
「配偶者特別控除」の適用を受けることはできません。
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Q.平成17年2月に夫が死亡しました。夫の準確定申告を行なおうと思っていま
す。私は夫が死亡した時は所得がありませんでしたが「配偶者控除」の適
用を受けることはできますか?
A.年の途中で死亡した者の準確定申告を行なう場合は、その死亡した時の現
況で配偶者控除に該当するかどうか判断しますので、ご質問の場合は、配
偶者控除の適用を受けることができます。
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Q.私は事業を営んでおり、夫を控除対象配偶者としていました。その夫が平
成17年2月に亡くなりました。私の合計所得は300万円ほどですが、配偶者
控除と寡婦控除の適用関係はどうなりますか?
A.ご質問のケースの場合、結論として配偶者控除と寡婦控除の両方を適用す
ることができます。控除対象配偶者が年の途中で死亡したときは、その要
件に満たすかどうかは死亡した時の状況で判定します。また、寡婦控除は
平成17年12月31日現在で再婚していないで合計所得金額が500万円以下の場
合は適用できます。よって配偶者控除と寡婦控除の両方を適用することが
できます。
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次回は申告と納税についてお話します。
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