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複式簿記2
超簡単!税情報 2004年9月26日発行(第115号)
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□□□「超簡単!税情報 初心者のための税のいろは」□□□
発行元:社団法人 杉並青色申告会 2004/9/26 No115 読者数:4104
https://www.aoiro.org/
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皆さん、こんにちは。残暑が続いていましたが、やっと一段落です。毎年「異
常気象」という話は聞きますが、今年は特にひどかったです。猛暑と台風と地
震。何か不吉なことが起こらないと良いのですが・・・。
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┃■身近な税の話 「複式簿記2」 ┃
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今回も複式簿記についてお話したいと思います。
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複式簿記の仕組み
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(ア)取引は「原因」と「結果」に分解できる。(取引の二重性)
複式簿記では一つの取引を必ず「原因」と「結果」に分けて考えます。
そして取引を「原因」と「結果」の勘定科目に振り分けることを「仕訳(しわ
け)」といいます。
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例1)商品5,000円を販売した。
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「原因」は商品の販売(売上)
「結果」は現金の増加
関係する勘定科目は「現金」と「売上」になります。
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例2)電話代10,000円が預金から引き落とされた。
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「原因」は電話代の支払(通信費)
「結果」は預金の減少
関係する勘定科目は「通信費」と「預金」になります。
上記例題のように一つの取引を必ず「原因」と「結果」に分けて考えることに
より、全ての取引が2つ以上の勘定に記入されることになります。
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(イ)「原因」と「結果」の金額は同額である。(貸借平均の原則)
複式簿記では取引を「原因」と「結果」に分けて記帳しますが、「原因」と
「結果」の金額は必ず一致します。
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例3)商品5,000円を販売した。
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「原因」は商品の販売(売上)が「5,000円」発生した
「結果」は現金が「5,000円」増加した
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(ウ)「原因」と「結果」は勘定の右(借方)と左(貸方)に分けて記入する。(貸
借記入の原則)
複式簿記では取引を「原因」と「結果」に分けて記帳しますが、取引の「原因」
をある勘定の右側(簿記では右側を借方と呼びます)に記入すれば、「結果」は
ある勘定の左側(簿記では左側を貸方と呼びます)に記入します。反対に取引の
「原因」をある勘定の左側に記入すれば、「結果」はある勘定の右側に記入し
ます。
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例4)電話代10,000円が預金から引き落とされた。
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「原因」は電話代を10,000円支払(通信費)
「結果」は預金が10,000円減少
「通信費」の支払は左側に記入され、「預金」の減少は右側に記入されます。
※「原因」と「結果」が勘定の同じ側に記入されることは絶対にありません。
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左側と右側(借方と貸方)
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全ての勘定科目では、その増加や減少、発生等により左側になるか右側になる
か決まっています。
(ア)資産勘定
例)現金、普通預金、当座預金、売掛金、棚卸資産、建物、建物付属設備、工
具・器具・備品等
(左側) (右側)
増加 減少
残高が発生
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例5)現金20,000円を普通預金に預け入れした
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現金(資産)20,000円が減少し、普通預金(資産)20,000円が増加したため
(左側) (右側)
普通預金 20,000円 現金 20,000円
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(イ)負債勘定
例)買掛金、借入金、預かり金、未払金等
(左側) (右側)
減少 増加
残高が発生
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例6)1,000万円を借入れ、普通預金に振り込まれた
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借入金(負債)1,000万円が増加し、普通預金(資産)が1,000万円増加じたため
(左側) (右側)
普通預金 1,000万円 借入金 1,000万円
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(ウ)資本(元入)勘定
(左側) (右側)
減少 増加
残高が発生
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(エ)収入勘定
(左側) (右側)
発生
残高が発生
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例7)売上200,000円を請求した
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売上(収入)が200,000円発生し、売掛金(資産)が200,000万円増加したため
(左側) (右側)
売掛金 200,000円 売上 200,000円
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(オ)経費勘定
(左側) (右側)
発生
残高が発生
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例8)事業税(租税公課)50,000円を現金で支払った
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租税公課(経費)が50,000円発生し、現金(資産)が50,000円減少したため
(左側) (右側)
租税公課 50,000円 現金 50,000円
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Q.複式簿記だと「預金」についても記帳しなければならないと聞きましたが、
持っている全ての預金を記帳しなければいけませんか?
A.記帳しなければならないのは、事業に関係する預金です。個人用は必要あり
ません。
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次回は複式簿記の勘定科目についてお話します。
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