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個人事業者のための消費税9~簡易課税2~
超簡単!税情報 2003年9月28日発行(第67号)
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□□□「超簡単!税情報 初心者のための税のいろは」□□□
発行元:社団法人 杉並青色申告会 2003/9/28No067 読者数:2093
https://www.aoiro.org/
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皆さん、こんにちは。今週からいよいよ消費税説明会を杉並区内6箇所で開催
します。個人事業者向けに改正点を中心に説明をしていきたいと思っています。
お近くにお住まいの方は是非、ご参加下さい。
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┃■身近な税の話「個人事業者のための消費税9~簡易課税2~」 ┃
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前回の続きで今回も簡易課税制度についてお話します。
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○事業の種類が2種類以上ある場合
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前回は簡易課税の消費税額計算方法を下記のようにご説明しました。
(課税売上げ高 ×4/105)-(課税売上げ高×4/105×みなし仕入れ率(※))
=消費税額・・・・(A)
地方消費税=(A)消費税額(国税)×25%・・・(B)
納付する消費税額=(A) 消費税額(国税)+(B)地方消費税
なお、例えば小売業と卸売業のように2種類以上の事業を営んでいるときは、
各事業ごとに課税売上高を記帳する必要があります。
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○原則計算
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(※)みなし仕入れ率=
(第1種事業に係る消費税額×90%
+第2種事業に係る消費税額×80%
+第3種事業に係る消費税額×70%
+第4種事業に係る消費税額×60%
+第5種事業に係る消費税額×50%)
÷(第1種事業に係る消費税額
+第2種事業に係る消費税額
+第3種事業に係る消費税額
+第4種事業に係る消費税額
+第5種事業に係る消費税額)
となります。
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○特例計算
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1)1種類の事業に係る課税売上高が全体の75%以上のとき
みなし仕入れ率=75%以上を占める事業のみなし仕入れ率
2)3種類以上の事業を営む場合で、特定の2種類の事業の課税売上高の合計が全
体の75%以上のとき
みなし仕入れ率=その2種類のうち、みなし仕入れ率の高い方の事業に係る課
税売上高についてはそのみなし仕入れ率を適用し、それ以外の課税売上高につ
いては、その2種類の事業のうち低い方のみなし仕入れ率をその事業以外の課
税売上高に適用できます。
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○具体例
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課税売上高1,600万円(税抜)、第1種事業1,200万円(税抜)、第2種事業400万円
(税抜き)の時
<原則計算>
第1種事業に係る消費税額 1,200万円×4%=48万円・・(A)
第2種事業に係る消費税額 400万円×4%=16万円・・(B)
(A)48万円×90%(第1種事業のみなし仕入れ率)=432,000円・・(C)
(B)16万円×80%(第2種事業のみなし仕入れ率)=128,000円・・(D)
((C)432,000円+(D)128,000円)/((A)48万円+(B)16万円)=0.875・・(E)
(1,600万円×4%)-(1,600万円×4%×(E)0.875)=8万円(消費税(国税))・・(F)
(F)8万円×25%=2万円(地方消費税)・・・(G)
(F)8万円+(G)2万円=10万円(納付すべき消費税)
<特例計算>
第1種事業(1,200万円)が全体(1,600万円)の75%以上を占めるため
全体(1,600万円)を全て第1種事業で計算することができます。
(1,600万円 ×4%)-(1,600万円×4%×90%)=64,000円(消費税(国税))・・(A)
(A)64,000円×25%=16,000円(地方消費税)・・・(B)
(A)64,000円+(B)16,000円=8万円(納付すべき消費税額)
※上記の例題では、原則計算と特例計算を比較すると
特例計算の方が2万円安くなります。
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Q.肉屋を営んでおります。第1種事業と第2種事業と第3種事業の3業種があ
ります。これらの課税売上高を業種毎に区分していませんでしたがどのように
計算したらよいでしょう。
A.業種を区分していない場合は、その区分していない事業のうち最も低い事業
のみなし仕入れ率を適用して計算することになっています。ご質問の場合だと、
最もみなし仕入れ率の低い第3種事業のみなし仕入れ率で全てを計算すること
になります。このように記帳をしているかしていないかでかなりの税額の差が
表れます。しっかり正しい記帳をして、節税に努めてください。
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次回は記帳についてお話します。
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