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個人事業者のための消費税2~消費税の仕組み~

超簡単!税情報 2003年8月10日発行(第60号)

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   □□□「超簡単!税情報 初心者のための税のいろは 」□□□

発行元:社団法人 杉並青色申告会 2003/8/10 No060  読者数:2093
https://www.aoiro.org/

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皆さん、こんにちは。やっと本格的な夏がやってきました。先日、当会青年部
主催のボーリング大会がありました。大勢の方が参加して和気あいあいの楽し
い大会でした。普段あまり運動をしないので多少運動不足の解消になったかも
しれません。部屋でクーラーに当たっていないでスポーツをしましょう!
まあ、ボーリングは室内で行うので快適でしたが。

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┃■身近な税の話 「個人事業者のための消費税2~消費税の仕組み~」 ┃
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前回に引き続き個人事業者の消費税についてお話します。

○課税事業者とは
消費税が課税されるその基準期間(注1)における課税売上高(注2)が
3,000万円(平成17年の課税期間より1,000万円)を越える事業者です。

(注1)
基準期間とは課税期間の前々年です。平成15年が課税期間であれば平成13年が
基準期間、平成17年が課税期間であれば平成15年が基準期間となります。

(注2)
課税売上げとは、課税資産の譲渡等の対価の額(税抜き)の合計額から売上げに
係る対価に係る返還等の金額(税抜き)の合計額を控除した金額です。税込みで
記帳をして計算している場合は下記のような算式で求める必要があります。

課税売上高(税抜き)=課税売上高(税込み)×100/105

★平成15年度税制改正で、事業者免税点の適用上限が
1,000万円(現行3,000万円)に引き下げがおこなわれました。個人事業者は平成
17年の課税期間から変更になるので、基準期間は平成15年となります。

<改正前(平成16年まで)>

○基準期間の課税売上高が3,000万円以下の時
免税事業者(消費税の申告義務が免除される者)となります。

○基準期間の課税売上高が3,000万円超~2億円以下の時
課税事業者となります。また、税額計算の方法は一般課税と簡易課税のどちら
かを選択することができます。

○基準期間の課税売上高が2億円超の時
課税事業者となります。また、税額計算の申告の方法は一般課税のみとなりま
す。

<改正後(平成17年以降)>

○基準期間の課税売上高が1,000万円以下の時
免税事業者(消費税の申告義務が免除される者)となります。

○基準期間の課税売上高が1,000万円超~5,000万円以下の時
課税事業者となります。また、税額計算の方法は一般課税と簡易課税のどちら
かをを選択することができます。

○基準期間の課税売上高が5000万円超の時
課税事業者となります。また、税額計算の方法は一般課税のみとなります。

※免税事業者も「消費税課税事業者選択届出書」を課税期間の前年末まで所轄
税務署長に提出すれば課税事業者になることができます。

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Q.税込み課税売上高が 3,100万円の時、税抜きの課税売上高はいくらですか。

A.3,100万円 ×100/105=29,523,809円となります。

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Q.今まで免税事業者でしたので消費税の申告をしたことがありませんが、平成
15年の税込み課税売上高は1,000万円を越えそうなのです。税抜きだとぎりぎ
り越えないようです。この場合、平成17年は課税事業者になりますか、なりま
せんか。

A.課税事業者の判定は基準期間の税抜きの課税売上高で判断します。しかし、
基準期間に免税事業者の場合は税込みの課税売上高で判定します。したがって、
ご質問の内容であれば平成17年は消費税の課税事業者になります。

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Q.今まで会社員で、平成 15年に新規開業しました。この場合の基準期間はいつ
になるのでしょうか。

A.平成15年の基準期間はその前々年の平成13年です。なお、あなたの場合は平
成14年以前は給与所得者で課税売上?は0円ですから、平成15年と平成16年は
免税事業者となり課税事業者にはなりません。

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次回は免税事業者と課税事業者の選択についてお話します。

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