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累進課税
超簡単!税情報 2002年7月4日発行(第3号)
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□□□「超簡単!税情報 自営業のための税のいろは 」□□□
発行元:社団法人 杉並青色申告会 2002/7/04 No03 購読者数:1029
https://www.aoiro.org/
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こんにちは。メルマガ担当の青色はなこです。
誕生月の6月が過ぎ、また1つ歳をとってしまいました。(;_;)
毎日、雨、雨で心もジメジメしている今日この頃です。早く梅雨があけるといい
な~。
今回は前回好評だったので累進課税の話と前回に引き続き生命保険の話の
2回分お話ししたいと思います。
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┃■身近な税の話 第3回 「累進課税」 ┃
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個人が1月1日から12月31日までの1年間に得た所得にかかる税金の税率は、
税負担の公平性に配慮し、所得が多くなるほど税率が高くなる
累進課税制度を採用しています。
税率は10%~37%で個人住民税を合わせると最高50%の税率となります。
課税所得金額 税率 控除額
1,000円から3,299,000円まで 10% 0円
3,300,000円から8,999,000円まで 20% 330,000円
9,000,000円から17,999,000円まで 30% 1,230,000円
18,000,000円以上 37% 2,490,000円
※ 課税所得金額とは総所得(給与所得の場合は給与所得控除を引いた後)から
社会保険などの控除を差し引いた残りの金額を言います。
(ケース1)
給与所得480万円 扶養家族なし 社会保険料等の控除50万円
480万円-150万円 (給与所得控除)-50万円-38万円(基礎控除)=242万円
242万円×10%-(242万円×10%×20%)=193,600円
※給与所得控除額は「簡易給与所得表」から算出しました。
(ケース2)
給与所得1000万円 扶養家族 妻(35歳・所得0円) 子供1人(5歳)
社会保険料等の控除額100万円
1000万円-220万円-100万円-152万円(基礎控除+配偶者控除
+配偶者特別控除+扶養控除)=528万円
528万円×20%-33 万円-(528万円×20%-33万円)×20%=
580,800円
※給与所得控除は1000 万円×95%-170万円から算出しました。
(ケース2)は(ケース1)と比べ所得が2倍違うのですが、
扶養家族がいるにもかかわらず税額は3倍近く違います。
これが累進課税制度で負担の出来る人が多く負担するという制度です。
今まで会社まかせにしてきた税金を1度確認すると良いかもしれないですよ。
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┃■身近な税の話 第4回「生命保険2」┃
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「死亡保険金を受け取った時」
第2回でお話した通り、死亡保険金を受け取ったときの取扱い方についてです。
(ケース1)
契約者(保険料負担者) 夫
被保険者 夫
受取人 妻又は子
ケース1の場合のように契約者と被保険者が同じで死亡保険金が相続人の場合、
相続税の課税対象となります。
相続税の課税対象額をもとめる計算式は、
保険金受取総額-非課税限度額(500万円×法定相続人数)です。
仮に保険金受取総額 1,100万円、法定相続人(妻と子供1人)が2人とした場合、
1,100万円-(500万円×2人)=課税対象額100万円となります。
(ケース2)
契約者(保険料負担者) 妻
被保険者 夫
受取人 妻
ケース2の場合のような契約者と受取人が同じで被保険者が違う場合は
受取人の一時所得となります。
(ケース3)
被保険者 夫
契約者 妻
受取人 子
ケース3のように、契約者、被保険者、受取人がそれぞれ違う場合は、
贈与税の課税対象となります。
前回、一時所得および贈与税の計算式についての説明をしましたので、
今回は省略します。
次回は損害保険についてお話します。
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┃■社会保険 まめ情報 労災保険その1 ┃
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今回は、雇用保険と同様に会社に入るといつのまにか加入している
労災保険についてです。
労災保険は1人以上の労働者を雇入れれば加入しなくてはなりません。
また、アルバイトやパートの人も同様です。
労災保険は就業中に怪我をした場合と通勤中に怪我をした場合の
両方ともに給付されます。
今回は通勤災害について少しお話します。
通勤災害では会社の行き帰りに災害があった場合、
労災保険の請求をすることができます。
ただ、帰りに映画を見に行くというような時は「逸脱又は中断」にあたり、
映画館以後は通勤とはならず、映画を見た帰りに怪我をしても
労災請求をすることができません。
ただし、日常生活上必要な行為で、最小限度の時間と距離で
行ったものに関しては、通勤となります。
例えば、帰宅途中に惣菜を購入したり、独身者が食堂に立ち寄ったり、
理髪店や美容室に立ち寄ったりする場合がこれにあたります。
労災が請求できるとしても怪我をしないことが1番です。
皆さん、お気をつけて!
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